「楽器を創造する」という発想を「分業」ではなく「連携業」という考え方で現実化してます。

ンビラボン試作品 かなり初期型
試行錯誤中のンビラボン

べつに手先が器用というわけではない

ハンドメイドのギターやスピーカー、いいですね! やっぱり手作りの製品は心が和みます。

自分も作ってみたい。でも工具や設備を持ってません。

いやなにより、技術や知識も無いのです。

しかし私は、ずいぶん長いあいだ、モノづくり業界で働いています。
モノづくり業界なのにモノを作ってないとは?? まあ、いろいろあるのです。。

とりわけ私の場合は「設計業」という立場でしたので、職人さんと直接相談することも多い。実際のモノづくり現場にとても近いけど、モノは作ってない、という微妙な存在です。

分業だからといえばそのとおりなのですが、「設計」と「製造」の間に完全な隔たりがあるわけではありません。
実際のところ、「分業」ではなく「連携業」と言ったほうが良いのかもしれません。

モノを作る職人さんへ「図面」を見せるとき、それは言葉を超えたコミュニケーションです。自分の考えたものを気持ちよく作ってもらうために、ひたすら腐心し続けるのです。

というわけで、モノづくりにもいろいろあり、そんな経験を活かして、波紋堂は楽器を創ろうとしています。

(「作る」ではなく「創る」と書くのはそういう意味です。)

まず創って、そして創る。

突然ですが、「ボストン」というバンドをご存知でしょうか。

70〜80年代のアメリカを代表するバンドのひとつ。「More Than A Feeling」という曲が有名。私も大好きです。

このバンド、実際にはリーダーのトム・ショルツ (Tom Scholz)がほぼ一人で楽曲を作っていたようです。

いわゆるマルチプレーヤーですね。

ただなんと言っても、その楽曲でもっとも目立つのは歪系ギターの音。(音が「目立つ」というのもなんですが。。)

中音域が強調されたような、なんとも心地よいマイルドな歪み。(いわゆる「鼻つまみ系」の代表でしょうか。)

しかしコテコテのアメリカン・ロックですので、ブリティッシュ・ロック派にはかなり抵抗があるかもしれません。かく言う私が、実はモロにブリティッシュ・ロック派だったので、当初はこれを全く聴こうとしませんでした。

でもそんな食わず嫌いが一気に吹き飛んだのは、ある事実を知ってからでした。それは、

このトム・ショルツという人、「アルバム製作に取り掛かる際、まずエフェクターの回路図から書き始めた。」のだそうです。

これを聞いたとき、驚きのあまり笑ってしまいました。

笑ってしまいましたが、でもその直後、「音楽を創作するというのは一体どういうことなのか」ということを考えさせられました。これは結構深い。そこからボストンを聴くようになったのです。

ちなみにボストンというバンドについは、ウィキペディアに詳しく書かれています。→ボストン(バンド)wikipedia

(私はwikipediaに寄付しているので積極的にリンク貼ってます!)

あちこちで「#楽器開発」と言っている

トム・ショルツのエピソード、それと自分の経歴を踏まえ、楽器を作っていることについては「楽器開発」と言ってます。ツイッターでも、誰も使っていないタグ「#楽器開発」を使っています。

会社だから「開発」と言っているのはありません。トム・ショルツの思想を拝借しているのです。

波紋堂は法人としてきちんと登記しています。

しかし、一般の会社みたいなことは何もしていません。変なものを作ることばかり考えています。

どうしようもない会社ではありますが。。でもこれはこれで意味があると考えています。。

すべては実験(まとめ)

会社として、雑貨を作り、販売もしています。

しかし一方で、楽曲を作ったり、楽器を開発したり。

しかし法人だからと言って、会社っぽいことをしなければいけない、というわけではありません。

本来、なんでもやっていいのです!

特に小さい会社は、大きな会社や、普通の会社ができないことをやっていくことこそが、生き残る道だと考えています。

すべては実験。

結果が失敗でも成功でも、ひとつの実証結果として皆さんの知恵の一つに加えていただければと思います。

ではまた!

普段は雑貨をコツコツ作って販売している波紋堂のオンラインショップもよろしく。

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