モノの「必要」について、いろいろ考えてみた。
モノの「必要」について。
波紋堂はモノづくりをしていますが、よくよく考えてみると、ただ単に「必要」だから作っているというわけではないようです。
なぜ人はモノを作るのか。そんなことから考えてみたいと思います。
モノを作るということは、人間である証なのか。
「モノを作るのは人間だけだ。人間だからこそ、モノを作るのだ。」
確かに他の動物と比べたら、人間はとても多くのモノを作っています。
でもモノを作る動物は他にもいます。
例えば鳥などは「巣」を作ります。
「巣」を作ると言えば、アリやハチなどの昆虫も同じです。しかも彼らは、集団で作っています。
だから、モノを作ることは人間の証(あかし)だとは必ずしも言えません。
なぜモノを作るのか
ではなぜ人間は、こんなに沢山のモノを作るのか。
ただ単に、必要だから?
確かに、必要なモノ、便利なモノを作れば、みんなに喜ばれ、作った人も嬉しい気持ちになります。
でも例えばこんなものはどうでしょうか。
「つちのこ つかまえた !!」というオモチャ。私はこれを購入しました。
必要なモノでも、便利なモノでもありません。いわば「面白いモノ」です。
モノで楽しむこと
思わず笑ったり、癒されたりするものは、「必要」とか「便利」というのとは違います。
でももう少し広く見ると、面白さや楽しみというものは、気持ちを豊かにしてくれます。
それは人間が生きる上で「不可欠なこと」です。言い換えればそれは「必要なこと」となります。
やっぱり必要、なんですかね。。
もっと意味のないモノ。
人がモノを作るもう一つの理由。それはとにかく「作りたいから」。
モノを作るという行為は、それ自体が癒しになります。いわゆるマインドフルネスです。
作る作業に没頭すると、瞑想をしているのと同じ状態になります。
過去も未来も忘れて「今ここ」に集中できるからです。
モノづくりをしていると、無意識のうちに瞑想状態になっていきます。
しかしモノづくりで瞑想をしているなんて誰も思っていません。
「作りたいから作る」という感覚になっているのだと思います。
それはもう、「便利」や「必要」から掛け離れていきます。
もっともっと、掛け離れていくと
人間がモノを作るもう一つの理由。
それは「未知なる世界への挑戦」です。
つまりアート。
まだ見ぬものを見るために、まだ知らないものを知るために作る。
そんなモノづくりもあるのです。
「必要」や「便利」とは違いますが、でも広い意味で考えると、人間のそういう根源的な欲求を満たすためには「必要」なのかもしれません。
結局、不要なモノなどない
いろいろなモノづくり。
それはいろんな意味で「必要」なもの。
便利なモノに囲まれて生活していると、その有り難さも忘れてしまうものです。
それはそれで自然なこととして受け入れ、その先にあるモノを考える。
それがこれからの時代、「必要」なのかもしれません。
ではまた!