「同調”しない”圧力」というものも、ある。
ときどきコラム。
昨今、『同調圧力』というキーワードをよく見かけます。暗に「オマエ空気ヨメヨ!」という圧力をかける人があちこちにいて、社会問題になっているということでしょう。確かにそういうのをよく見かけます。でも私の場合、どちらかというと「同調”しない”圧力」に悩まされることが多いので、ちょっとそのお話を書いてみます。
「Hello,Goodbye」The Beatles が泣ける
ご存知でしょうか? ビートルズの「Hello,Goodby」という歌。歌い出しはこんな感じです。。
♫ You say yes, I say no
You say stop and I say go go go , oh no
You say goodbye and I say hello … ♫
つまり「あなた」と「わたし」の意見はいつも真逆だ! Oh! No! といった感じでしょうか。
Oh! No!とか言いながら、曲調は結構明るい。これは「上を向いて歩こう」と同じように、歌詞の内容とは裏腹の曲調にすることで、より複雑な心境を表現しているのではないかと思います。どうぞご一聴あれ。
それはともかく、私がこの曲を聞いて泣けるのは、本当にこういう状況に置かれることが多いからです。なぜかはわかりませんが。
私から見れば、「あの人はまさに『ああ言えばこう言う』だ!」となります。相手はそんなこと考えてないと思いますが。これはSNSである程度有名な人などに、あれやこれやと難癖を付けてくる人がいるのと似ている気がします。私の場合は、ヴァーチャルではなくリアルの方で、それが発生するのです。リアルだから「非表示」にしたりできません。これは本当に辟易します。
そんなとき、この「Hello,Goodbye」を聴くと、一緒に Oh! No! と叫びたくなります。そして泣きそうになります。
なぜ反対するのか
これは私の想像・仮説に過ぎませんが、なんでもかんでも反対のことを言ってくる人は、恐らく自分を守ろうとしているのだと思います。決して悪い行動ではないのですが、それを受ける側に立つと、なんともやりきれなくなるものです。
例えば私が「表だ!」と言ったとします。そうすると「いや、裏だ!」と言ってくる。今度は私が変化して「裏だ」と言うと、相手は「いや、表だ!」と言う。つまり、内容は関係ありません。反対のポジションであることを優先するのです。ではそれを予測して、最初から「裏だ」と言うと、「そのとおり」と言ってきたりする。もう、私の心は幾度となく折れてしまうのです。
一方、私はいい年して、本を読んでいろんなことを学ぶのが大好きです。でもそれを10年も続けた結果、もう周りの人が簡単には追いつけない”何か”を得てしまったようです。(あまり自覚はありませんが。)つまり、圧倒的な”何か”をときどきチラッと見せてしまう。ある意味「バレてしまう」という感じなのではないかと思うのです。あくまで私の想像ですが。
よって、私は自分で気づかぬうちに、相手に「このままではこの人に凌駕される!」と思わせてしまっているのでは、ということです。つまり、「攻撃は最大の防御なり」とか「やられる前にやってしまえ」と言ったことなのでしょうか。つい自己防衛に走り、「なんでも反対する」という行動をとってしまうのではないかと。
ではどうすればいいのか。
私が今後10年くらい学ぶことを止めるのがいいのかもしれません。でもそれは辛すぎます。例え一生、無意味な反対意見を言われようと、学び続けたい。あー!なんて理不尽な!
でも私は学びました。この本で。
「反応しない練習」
特にオーディブルの「反応しない練習」がおすすめ。著者ご本人による朗読。まるで有難い御説教を聞いているようです。
これを聞くと。。あー、また一つ、バージョンアップしてしまいます。
そして反対する人は何処へ
私は、小津安二郎のこの名言にいつも救われています。
「どうでもよいことは流行に従い、重大なことは道徳に従い、芸術のことは自分に従う。」
つまり、本を読んで「なるほど!」と素直に受け入れるのは、『芸術のこと』ではないからです。節操が無いようにも見えるかもしれませんが、私自身としては「純朴の素直さを捨てていない」という感覚です。
私に反対する人たち。もう放っておくしかありません。いや、暖かく見守るという感じでしょうか。変に私が何かを言うと逆方向に走る。でも間違った方向に走るのをただ傍観するのもなかなか辛い。でもその辛さを受け入れるしかありません。サポートすれば、また逆方向に行きますので。その人が、自分で学ぶまで、ジーーーーっと見守るしかないのです。そしてその人が、一生学ばない可能性も充分あるのですが、もうそのような悲観的なことは考えない方が良さそうです。
まとめ
とにかく黙認あるのみ、です。
実際に、その反対ばかりする人というのは、私の身近な人、数名です。些細なことです。でも、ポール・マッカートニーが「Oh! No!」というのだから、人間社会に普遍的にあることなのでしょう。それに対しては、「反応しない」という学びを実践へ役立てることで、また前に進んでいきます。
では最後にちょっとしたイラストを。