ガラスペンってなんですか?
弊社のカンバン商品とも言える「3ペンレスト!!!」。これは竹軸のガラスペン用に作ったものです。
さてここでは、「そもそもガラスペンってなんですか?」という方のために、少し説明させていただきます。
ガラスペンとは。
まずはWikipediaの説明。
ガラスペンとは、つけペンの一種で、ガラス製のペンである。(by Wikipedia ガラスペン)
つまりインクに浸けて使う「つけペン」の一種です。
そして百聞は一見に如かず。このYouTube動画で使っている様子を見れば、もう「ははーん。なるほどね。こんな感じね。」となるはずです。
お分かりいただけましたでしょうか。 YouTubeも、この動画アップした人も、どっちも偉い! 便利な世の中になりました。
「ガラスの万年筆」とも呼ばれる日本で発明されたガラスペン。見た目はとてもキラキラしていてとても優雅です。筆記具とは思えないようなこの美しさ。これに魅了される人が後を絶たないのです。
でも発明されて約120年。筆記具としては、もう随分古くなってしまいました。わざわざインクをつける手間を考えると、普通のペン、万年筆・ボールペン等の方が、遥かにお手軽・便利で実用的です。
でも、なぜいまだに使われ続けているのでしょうか?
見た目がキレイだから? いえ、それだけではありません。実は、結構実用的なのです。一度インクをつければ、葉書1枚分の文字を書けるとか。わりと長持ちするので頻繁にインクに浸す必要はありません。そして、他の筆記具にはない独特な書き味と、表情のある描線がまた魅力なのです。
手塚治虫はガラスペンを愛用していた
私が初めてガラスペンを知ったのは、テレビで手塚治虫の特集を見ていたときでした。実際に漫画を描いている現場を、ご本人が案内していました。そこで紹介していた筆記具がこのガラスペン。「ぼくが愛用しているのは、このガラスペンなんですよ。」とニコニコしながら、実際にそれを使ってみせてくれていた、と記憶しています。(もう何十年前のことか。。)
おそらく、「これでないと描けない」という描写があったのだと思います。手塚治虫の漫画は全体的に線が柔らかい感じですが、やはりそれはガラスペンのおかげかもしれません。
天才漫画家が愛用していたのですから、これはもう、一度は試してみたいと思う方もたくさんいると思います。
私自身、少し大袈裟かもしれませんが、「死ぬまでに一度は試してみたいもの」の一つであったことは間違いありません。
「インク沼」にご注意を!
Twitterのハッシュタグでもよく見かける「インク沼」。インクの魅力にハマっている人が沢山いるようです。
例えばこんなもの。
なんと驚き! インクもいろいろあるんですねぇ。。一見、高級ブランデーかと見紛うような美しいボトルです。
さて、これだけインクの種類があると、やっぱりいろいろ試したくなります。
実はインク沼の住人には、万年筆マニアの方もたくさんいるようです。でも万年筆は、いろんなインク試すのに大変な手間がかかります。カートリッジを外して、ペン先を一晩ほど水に浸けておいて。。ものぐさの私はもう想像しただけで。。
そういう万年筆ユーザー達が「買おうか、どうしようか。。」とモヤモヤしながら見ているのが、このガラスペン。
ガラスペンなら、ペン先を水でサッと洗えば、すぐに別のインクを使えます! 便利! しかも美しい!(ペン自体が。)
インク沼に一歩でも立ち入ろうものなら、これは必ず持っておくべきアイテムと言っていいでしょう!
ガラスペンって、どこで売ってるの?
先日、友人に聞かれました。「その『ガラスペン』って、どんなところで売ってるの?」と。
私は一瞬「え?」と思いました。でもその友人、特に文房具や画材に興味がある人ではないので、何も知らないのは当たり前です。
そう、私は気づかされました。「一般の人は、知らないんだよなぁ。。」と。
参考までに。
私が購入したのは、吉祥寺のサブロという文具屋さん。都心のオシャレでマニアックなお店だから、こういうのも売っているんでしょうかねぇ。。
そして実際に購入したものは、佐瀬工業所の「竹軸セット (細字、中字、太字、各1本)」です。(波紋堂の「3ペンレスト!!!」はこれに合わせて設計しました。)
調べたところ、これは佐瀬工業所さんのHPで直接購入できるようです。→こちら(佐瀬工業所 http://www.glasspen.jp) ←しかいすごいなぁ!アドレスがすでにガラスペン、ドット、ジェーピー! まさに元祖ですね!
更に、通販なら他にもいろいろあります。。
でも私が初心者にオススメしたいのは、やはり佐瀬工業所の「竹軸セット (細字、中字、太字、各1本)」です。いろんな太さが楽しめるし、3本でこのお値段はお買い得。
でももっとゴージャスなガラスペンが欲しい!という方には、佐瀬工業所さんのもっと高級な商品もチェックしてみて下さい。また、上にご紹介しましたホルベインのガラスペンもオススメです。有名な画材ブランドですので、安心感があります。
なぜペンレストが必要なの?
さてガラスペンは、購入したときにペンレストも付属していることもあるようです。
でも通常はペンのみ。
ここまでガラスペンの良さをいろいろご紹介してきましたが、ここで一つだけ、重大な欠点をお知らせせねばなりません。
それは。。ガラスペンは「ガラス」でできている、ということです。そう、「ガラスは割れる」のです。
ガラスの仮面、硝子の少年、ガラスの天井、ガラスの○○○・・いろいろあります。
つまりガラスは「割れやすいものの象徴」。
ガラスペンに関しては、丁寧に扱えばそう簡単に割れるものではありません。
でも「割れるかもしれないという不安がつきまとう」ということが問題なのです。
(実際に何本も割ってしまったことがある、という人もいましたが。。)
いずれにせよ、ペンの扱い方や手の力など、個人差があります。
せっかくの美しいガラスペン、丁寧に扱って下さいね!
まとめ
でもこれで、「ガラスペンって、こんなのもなんだ!」「こんなところで買えるんだ!」ということがお分かりいただけましたでしょうか。
なんでもデジタル化されていく昨今、このガラスペンのように、手間のかかるものに価値を見出すこともあると思います。
ぜひ使っていただき、楽しんでいただければと思います。そして「インク沼」にはご注意を!!