法人が楽曲をリリース?
ついに波紋堂が、アンビエント・ミュージックをリリースしました。
YouTubeで公開中。(リンクは下の方↓)
世界観を伝えるために
あちこちから、なんでやねん!というツッコミの声が聞こえてくるようですが、波紋堂が楽曲をリリースした理由は「世界観を伝えるために」という理由からです。
波紋堂の商品は、見る人や使う人がその印象を自由に受け取っていただき、自由に膨らませていただくことが大前提です。できるだけ想像を狭めてしまわないようにしたいと思っています。
でも、もし何かのきっかけで、みなさんの想像力を膨らませてあげることができたら。。
そんなことを思い、お試しで楽曲を作ってみました。
楽曲製作に取り掛かることになったきっかけ
文具を製作・販売している会社が、突然楽曲をリリースするという突飛なことを始めました。
夏が近づくとよく見かける「◯◯始めました。」のような感じで、「アンビエント始めました。」とでも言っておきましょうか。
でもこれは急にひらめいた訳ではありません。miRackというアプリに出会ったのがきっかけでした。モジュラーシンセをソフトウェアで実現しようという、なんとも面白いアプリです。
ご興味のあるかたはどうぞ。(MacOS版は無料、だったのですが。。) アップルのApp store へのリンク→ miRack
実は最近、とあるアーティストの動画を見ていて、モジュラーシンセが無性に欲しくなりました。
例えばこんな↓ カッコイイ!!
「モジュラーシンセが欲しい! なにこれ? 久々の強烈な物欲! これを逃したら、もう次の機会(物欲チャンス)は永遠に訪れないかも!」と真剣に悩みました。
そこでいろいろと調べていくうちに、「アプリがあるじゃん!」という衝撃的なまでに脱力な事実を知ることに。。
早速インストールして、使って、ハマったわけです。
miRackの魅力
元々DTM(デスクトップ・ミュージック)は20年以上前から趣味でやってました。以前はLogicがとても高価で、MIDI機器もとても高価で、本当に散財してきました。
Logicというアプリが、単なるシーケンサーから、録音できるようになり、ソフトウェアのサンプラーやシンセサイザーを搭載し始めるという、変遷を見てきました。もはや行くところまで行った、というころにAppleのアプリとなりました。
その万能音楽アプリLogicは、今やApp Storeで¥24,000(2021.3.8時点)で購入できるわけですから、本当に良い時代になりました。それはそれでとても素晴らしいことなのですが、こと、楽曲製作ということにおいては必ずしも良いことばかりではありません。
これは人間の性(さが)なのでしょうか。なんでもできるというと、なぜか、なんにもできなくなります。不思議です。私の場合、Logicでそんなことになってしまいました。
一方、miRackというアプリ。モジュラーシンセという骨董的な電子楽器をソフトウェアで再現しているわけですから、当然その使いにくさ、不便さも再現されています。つまり、できることよりもできないことの方が多い。
でもできることが限られていると、不便と言えば不便なのですが、『迷わない』というメリットがあります。それがまさに、モジュラーシンセの魅力、miRackの魅力だと私は思います。
波紋堂の事業との共通点
そんな不便なモジュラーシンセ(あるいはそのソフトウェア)、波紋堂の事業である「精密板金加工」と、とてもよく似ています。
精密板金加工は基本的に「穴を開ける、切る、曲げる」しかできません。ちょうど、折り紙が「折る」ことしか許されていないのと似ています。その制約があるからこそ、作る手順が決まり、独特な形状が生まれるのです。
音楽を作るにはいろいろと不便な面のあるモジュラーシンセ。でもその制約があるからこそ、生まれる楽曲があると思います。これは、ピアノ、ギター、トランペットと、楽器が違えばそれに合う楽曲も自ずと違ってくるのと同じです。
ビジネスモデルの実験
波紋堂は、特異な会社です。企業として、全く利益を得られる見込みのない事業ばかりやっております。半分は意図的、半分は天然です。そんな特性をなんとか世の中の役に立てたいと思っています。
そしてこの「会社が楽曲をリリースする」というヘンテコな展開。ヘンテコだけど、ちょっと楽しい。
これがどういう結果をもたらすのか、それを試す実験です。
実験が成功しても、失敗しても、この実験内容と結果を皆さんにお見せできます。そういう社会貢献であり、エンターテインメントだと思っております。
うっかり唯一無二
ひとつだけ自慢できるとすれば、それは唯一無二であることです。
もしかすると、全く同じことをしている人がいるかもしれませんが、今(2021.3.8)の時点では、おそらく波紋堂だけでしょう。板金雑貨を製作・販売、そして楽曲をリリースするという会社は、他にはないでしょう。
しかしこうして無理やり自慢してはいますが、実際はただ孤独で、寂しいばかりで、「みんなと同じことをしていればよかった。。」という後悔は多いです。
でも後悔しても仕方ありません。
いろいろなキッカケがあり、偶然の流れがあり、波紋堂はこうして前に進んでおります。
さてこれからどうなることか、どうぞ皆さん見守ってください。
ではまた。
うっかりリリースしてしまった楽曲はコチラのYouTube、ambient hamondo006 チャンネル登録お願いします。
波紋堂の文具の紹介はコチラ
そして販売はコチラ。